現在、三ノ宮駅周辺ではタワーマンションが建っていますが、実は令和2年7月より三ノ宮駅の南側の一部ではタワーマンションはもちろん、住宅系の建物は建築することができないということをご存じでしょうか?
不動産業者の中では『タワーマンション規制法』と呼ばれていますが、正式名称は特別用途地区(都心機能誘導地区)になります
特別用途地区について詳しく解説します
特別用途地区(都心機能誘導地区)
条例の建付け
神戸市の場合は用途地区などは『神戸市民の住環境等をまもりそだてる条例』を元に作られています
第18条の5 都心機能誘導地区のうち、都心機能高度集積地区内においては、次に掲げる建築物(以下「住宅等」という。)は、建築してはならない。ただし、市長が公益上必要な建築物で用途上やむを得ないと認めて許可した場合は、この限りでない。
(1) 法別表第2(い)項第1号から第3号までに掲げる建築物
(2) 法第52条第3項に規定する老人ホーム等
条例では住宅を都心部に建築することはできないということになり、公益上必要な場合は市長の許可が必要ということになります
条例の背景
神戸市の中でも中央区の住宅は近年人気で多くのマンション、タワーマンションが建築され、都市機能が阻害されているそうです
また、住宅が多く建築されることで子供さんの就学問題もあり、住宅地より賑わいのある都市部を建築したいということのようです
都心部の住宅建築は平成7年以降に比べて1.6倍の建築されているため、今後三ノ宮エリアが住宅地になるということを阻止するための条例ということになります
特別用途地区のエリアは
都心機能高度集積地区
オレンジ色に塗られた地域は一切の住宅建築は不可となります
都心機能活性化地区
ブルー色の地域は住宅を建築してはいけないということではありません
1000㎡未満の敷地面積は住宅を建築しても構わないということです
1000㎡を超える場合は住宅に使える容積率は最大400%でその他の容積率は賑わいが持てるその他の機能を求められます
指定容積率400%区域
指定容積率が400%に指定される区域になります
兵庫県庁周辺、北野異人館の南側、神戸駅南側などが指定されており、あまり大きな建築ができない規制になっております
観光資源があるエリアを中心に指定されているようです
三宮周辺のタワーマンションは資産価値が上がる?
現段階では三宮周辺のタワーマンションの価格はまだ、落ち着いています
タワーマンションが今後建築しにくいというニュースを知らない方も多いためのようです
シニア層に三宮エリアのタワーマンションは人気
三ノ宮エリアは20~30年前は住むという方は非常に少なかったです
北野エリアなど山側は人気でした
震災後、三ノ宮エリアの開発やウォーターフロントの開発などで住みやすい街に変化しました
そのため、他府県からも三宮地域に住みたいという方の問い合わせが多いです
新築が建築できないエリアは価格上昇する?
子供が増えすぎて小学校、中学校の定員オーバーのためマンション建築ができないエリアは過去にもマンション価格の上昇がみられました
今後、都心エリアに住みたいと考えるシニア層が増え続ると価格上昇する可能性もあります
まとめ
タワマン規制法と呼ばれている都心機能誘導地区の条例によって三宮周辺の地域が指定されています
都市機能集積地区は一切住宅不可です
都市機能活性地区は住宅部分は最大400%の規制を受けます
また、容積率400%を上限とする地域に分けられています
この条例は三宮エリアを商業地域として発展させるために令和2年7月から施行されています
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