若い頃にタワーマンションを購入する時には、当然維持費が毎月かかる事は分かった上で購入しますよね。
しかし、毎月積み立てている修繕費用が老後の生活を圧迫する要因になると言われています。
若い頃は、安定的に収入があり職種によってはどんどん収入が上がるケースがありますが、老後は経済状況が変わってくるので、タワーマンションに住み続ける上でどのような部分が大きな負担になるのかを知っておく必要があるのです。
そこで今回は、老後のタワーマンション大規模修繕費用で破産?というテーマで、状況や注意点を詳しく解説していきたいと思います。
タワーマンションに住んでいて将来的な経済負担が心配という人は、ぜひ参考にしてみてください。
タワーマンションの修繕費用相場
ではまず、そもそもタワーマンションの修繕費用はどのくらいかかるものなのかを見ていきましょう。
タワーマンションの大規模修繕は、だいたい15年~18年の周期で行われると言われています。
・埼玉県川口市「エルザタワー55」:1988年築(1回目の大規模修繕費用約12億円)
・東京都中央区「センチュリーパークタワー」:1999年築(1回目の大規模修繕費用約17.7億円)
・東京都江東区「ザ・ガーデンタワーズ」:1997年築(1回目の大規模修繕費用約8億円)
上記のような大規模修繕では、一戸あたり約170万円~231万円程度の修繕費用がかかっているとされています。
一般的なマンションに比べて、メンテナンスが必要になる設備が多く工事金額が非常に高額になるタワーマンションでは、一戸あたりにかかる負担もそれだけ大きくなるのです。
老後のタワーマンション大規模修繕費用で破産と言われる理由
では次に、老後のタワーマンション修繕費用で破産と言われる理由について解説していきましょう。
収入が少なくなる
まず1つ目は、収入が少なくなるという事が挙げられます。
老後は、現役時代とは異なり収入が年金だけになるという人も多いでしょう。
そのような場合に、現役時代から同じ金額のタワーマンション修繕積立金を支払う事が大きな負担になってしまう事があるのです。
修繕積立金の値上げスピードが速くなる事がある
そして2つ目は、修繕積立金の値上げスピードが速くなる事があるという事が挙げられます。
マンションの修繕積立金は、ずっと同じ金額ではなく築年数が経過すればするほど高額になっていくケースがあります。
そのため、20年前に比べると様々な物価の上昇なども相まって、老後に突然修繕積立金の負担が増大する可能性があるのです。
工事の内容によっては、物価高の影響でさらに値上げを請求される事もあり、日本の経済状況によっては今後さらに維持費が大きくなる事も考えられます。
老後の大規模修繕費用に関する注意点やポイント
では次に、老後の大規模修繕費用に関する注意点やポイントを解説していきましょう。
老後に大規模修繕費用で破産しないために、必ず覚えておくべきポイントです。
・積立金の負担が大きい場合は早めに管理組合総会で提案する
・支払督促が出されないようにする
タワーマンションの管理費や修繕積立金の金額は、管理組合員の決議によって決まります。
タワーマンションの築年数が経過すると共に、修繕積立金の不足額は増えていく事になり、そのまま不安な気持ちを抱えるだけで時間が過ぎるのを待っていては、破産するのを先送りにしているだけになってしまいます。
そのため、修繕積立金の金額を決める権利のある組合総会で修繕費の削減を求める提案をする事でき、議決権の1/2以上の同意が得られれば金額の削減が可能になっているのです。
ただし、コスト削減における影響や根拠などを十分に説明できる事が必要なので、事前に組合員との密な相談が重要になってきます。
老後に、積立金の支払いが負担になってしまい、万が一支払いが出来ないという状況になってしまった場合は、出来るだけ早く組合や管理会社に相談する事が大切です。
内容によっては、多少の猶予は与えてもらえる可能性があります。
しかし、組合や管理会社から「支払督促」が出されてしまうと、競売や立ち退きへ繋がるケースが高いので注意が必要です。
まとめ
さて今回は、老後のタワーマンション大規模修繕費用で破産?というテーマで、状況や注意点を詳しく解説してみました。
老後は、収入の軸が年金によるものが中心になってくるので、若い頃に比べると経済的な負担が大きくなってきます。
そのため、タワーマンションに住み続ける際は、老後にかかる必要維持費をしっかりと計算し、想定外に積立金の金額がアップしても対応できるようにしておかなければなりません。
老後に、タワーマンションから退去せざるを得なくなった人も多いので、出来るだけ早いうちから大規模修繕工事に備えた対処が必要でしょう。
コメント